景気拡大「戦後最長」が目前

高市早苗首相(右)と日銀の植田和男総裁=2026年2月16日、首相官邸

 景気拡大の戦後最長入りが目前に迫っている。日本経済はコロナ禍による後退が底打ちした後の2020年6月から反転し、今年7月まで続けば74カ月を記録し1位の「いざなみ景気」(02年2月~08年2月)の73カ月を上回る。ただ、中東情勢の緊迫化で腰折れ懸念が出ているほか、長引く物価高で成長実感は乏しい。

 景気拡大の期間は内閣府が認定する。今年2月まで69カ月の拡大が続いているとみられる。5月まで続けば、第2次安倍政権下の71カ月(同2位)を超える。

 景気浮揚の高揚感は欠ける。21年はコロナ禍の反動で対前年比のGDP成長率が3・6%に達したが、その後は0%近辺~1%台前半にとどまるからだ。

 戦後最長の実現にも黄信号がともる。原油高を受け日本政府統計で消費者心理の落ち込みが確認されている。

 政府は景気動向に敏感だ。19年1月には当時の茂木敏充経済再生担当相が、景気拡大は74カ月に達し「戦後最長になったとみられる」との見解を示し、その後に誤りと判明した。勇み足の背景には「アベノミクス景気」を誇りたい思惑が透けていた。

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