経過観察、薬剤注入と同等

記者会見する富山大の北村寛教授=28日午前、東京都中央区

 ぼうこうがんを切除し残存がないことを確認した後、経過観察をしても標準治療として薬剤を注入しても、5年後の再発状況は変わらなかったとの研究を、富山大や国立がん研究センターなどのチームが28日発表した。薬剤注入には副作用のリスクがあるため、経過観察で済めば患者の負担軽減につながり、新たな標準治療になり得るとしている。

 日本泌尿器科学会が作成する診療ガイドラインへの反映を見込んでいるという。

 ぼうこうがんは、がんが粘膜層など浅い部位にとどまる場合、2度の内視鏡手術で切除が可能。手術後、免疫力を高め再発を防ぐ目的で、結核予防に使われる「BCG」を注入するのが標準治療となっている。ただ血尿や頻尿などの副作用があり、日常生活に支障が出ることがあった。

 チームは、2度目の内視鏡手術でがんが残っていないと確認できた患者のうち、無治療で経過観察だけした130人と、薬剤を注入した133人を比較。5年後、経過観察した患者の約87%で再発がなく、約82%で再発がなかった薬剤注入と同等だと結論付けた。

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