乗客106人と運転士が死亡し、562人が負傷した尼崎JR脱線事故から25日で21年。JR西日本は同日午前、兵庫県尼崎市の事故現場に整備した慰霊施設「祈りの杜」で追悼慰霊式を開く。事故後入社の社員が7割を超え、教訓の継承が課題となる中、同社は昨年12月に完成させた事故車両の保存施設を活用し、安全対策に取り組む。
事故車両は7両編成の快速で、福知山線塚口―尼崎間のカーブに当時の制限速度70キロを大幅に上回る116キロで進入して脱線、線路脇のマンションに衝突。ミスをした運転士への懲罰的な日勤教育など、JR西の組織風土も背景要因だと指摘された。
大阪府吹田市にある保存施設1階では損傷が激しい1~4両目を部品ごとに配置し、5~7両目は連結した状態で並べた。地下1階は事故の痕跡が残るレールや枕木、電柱を使い、車両が突っ込んだ現場を原寸大で再現した。
一般には非公開で、遺族や負傷者、当時救護に当たった警察・消防関係者らを案内。今年2月には全国鉄道大手31事業者の安全統括管理者らが視察した。