【ジュネーブ、エルサレム共同】レバノンの国営通信は10日、同国南部で複数の救急車や消防車に攻撃があったと伝えた。親イラン民兵組織ヒズボラ掃討を掲げ、地上侵攻を続けるイスラエル軍が救急車も攻撃対象になると世界保健機関(WHO)に通知していた。
WHOレバノン事務所のアブバカル代表は10日のオンライン記者会見で、イスラエルから通知があったと明らかにし、医療従事者や救急車は国際人道法の下で保護されるべきだと訴えていた。攻撃が続けば医療品不足のために多くの人が命を失う可能性があると危機感も示した。
イスラエル軍は「ヒズボラが救急車を軍事利用している」と主張し、利用し続ければ攻撃すると発表していた。これまでにもヒズボラ戦闘員や武器の輸送で救急車が使われているとして攻撃を正当化している。
WHOによると、イスラエル軍による攻撃再開後、レバノンでは医療関連施設に106件の攻撃があった。医療関係者57人が死亡し、負傷者も158人に上るなど医療体制は危機にひんしている。