偽の東洋大の卒業証書を市議会議長らに示したなどとして在宅起訴された静岡県伊東市の前市長田久保真紀被告(56)が、実在する大学教員の名前を使い、証書を偽造したとみられることが31日、関係者への取材で分かった。偽造が発覚しないよう、被告が考案した可能性がある。一方、偽造証書に押された印鑑に刻まれた教員の肩書は、正規の証書と異なっていた疑いも判明した。
関係者によると、偽の卒業証書には、学長と法学部長の欄に、東洋大に在籍していた人物の名前が記載されていたとみられる。それぞれ「文学博士」「法学博士」という押印があったが、正規の証書には「学長」や「法学部長」という印が使われているという。被告が必修科目を習得していなかったことも判明。総取得単位は、卒業に必要な単位の半分ほどだったという。
被告が議長らに示した「卒業証書」は弁護人が保管している。捜査当局は被告宅を家宅捜索して押収した資料や、関係者への事情聴取などを通じて容疑を裏付けた。
被告は東洋大を除籍されていた。