柿の新芽に復興の希望重ね、輪島

焼け焦げた柿の木を見つめる畠中陽一さん=25日、石川県輪島市

 「やっとか」。2024年元日の能登半島地震による大規模火災で、石川県輪島市の「朝市通り」一帯が焼失してから約2年3カ月。復興に向け、道路整備が26日に始まった。生家が全焼した美術家畠中陽一さん(68)は、庭で焼け焦げた柿の木の根元に見つけた新芽を大切に育てている。新たな生命に希望を託し「木の成長と町の復興、一緒に見守っていきたい」と話す。

 24年元日に発生した火災で焼けたのは築約130年になる自宅兼古民家ギャラリー。輪島塗の塗師屋だった陽一さんの曽祖父が建てた家を改装し、特産の「能登仁行和紙」に漆を塗った作品などを展示していた。

 庭にあった柿の木も大部分が焼けてしまったが、24年秋になって根元から芽が出ているのを見つけた。「火災では近所の親戚2人が亡くなっている。近くにいるのに助けられず、新芽を見た時に、命への責任と地域再生の思いが重なった」と語る。

 畠中さんは今、新芽の一部をプランターで育てながら、店の再建を目指して市内の仮設住宅で制作を続けている。

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