1998年長野冬季五輪で使われた各種施設の老朽化対策が本格化し、長野市の財政を圧迫している。4年で工事費200億円超が必要で、市は昨年、貯金に当たる基金が2029年度末までの5年間で8割減るとの推計を公表。自身も五輪金メダリストの荻原健司市長は「修繕ではなく投資。費用を回収できる施設に生まれ変わらせる」と理解を求めるが、厳しい財政運営が待ち受ける。
2月のミラノ・コルティナ五輪では、既存施設を活用したことが話題となった。
長野市は現在、オリンピックスタジアムやアリーナを持つ「ホワイトリング」など5施設の改修を進める。耐用年数を延ばす長寿命化が目的で、工事費は24~27年度で計約220億円を見込む。22年時点では約137億円だったが、人件費高騰などで膨張した。
昨年10月公表の市の推計によると、施設改修などで25年度以降、財源不足が年間10億~70億円生じ、財政調整基金などを取り崩して対応する。ほか二つの基金を合わせた残高は24年度末の279億円から29年度末に47億円まで減る見通しだ。