新潟水俣病の認定申請を棄却された新潟県の8人が、県と新潟市を相手取り、公害健康被害補償法に基づき認定を求めた訴訟の判決で、新潟地裁は12日、8人全員の処分を取り消した上で、患者として認定するよう命じた。鈴木雄輔裁判長は「感覚障害の態様が典型例と異なっていても水俣病である、との蓋然性を否定できない」と判断した。
原告弁護団によると、新潟水俣病の患者認定を求める行政訴訟は2例目。判決は今後の認定手続きに影響を与える可能性がある。最初の行政訴訟は2017年12月、男女9人の認定を命じた東京高裁判決に新潟市が上告せず、確定している。
今回の原告は、新潟市や阿賀野市に住む60~70代の男女5人と年齢性別非公表の1人。さらに他の1人は21年に90代で亡くなって家族が訴訟を引き継いでおり、残る1人は25年12月に70代で死亡した。うち5人は家族が患者認定されている。
鈴木裁判長は判決理由で、魚介類の摂食状況が基準で示される量や期間に達しない場合は水俣病を発症することはない、とまでは言えないと指摘した。