私立灘中の入試問題に使われ話題となった、ガザの戦闘に関する詩を掲載した月刊誌「現代詩手帖」(思潮社)が、7日までに3回増刷された。同社は「複数回の増刷は1959年の創刊以来初めてで、異例の反響だ」としている。
特集「パレスチナ詩アンソロジー」が掲載されたのは2024年5月号。ハマスと対立するイスラエル軍の爆撃で亡くなった、ガザを代表する詩人リフアト・アルアライールさんなど、パレスチナ人ら12人による22編の日本語訳を取り上げた。このうち、パレスチナ難民の親の下に生まれ、米国に住むゼイナ・アッザームさんの「おなまえ かいて」(原口昇平さん訳)など2編が灘中の入試に使われた。
初版6千部で直後から反響があり、24年5月に2度、千部ずつ増刷した。今年1月、灘中の入試問題に登場すると、SNS上で話題に。「子どもに読ませたい」「勉強会で使いたい」との声が相次ぎ、千部増刷した。
思潮社の担当者は「戦闘を止めたいとの思いでつづった詩人や翻訳者の思いを考えると、現地の状況はよくなっておらず、増刷を喜べない」と語った。