厚生労働省は5日、個人事業主らが一般社団法人の役員就任によって高額な国民健康保険料の納付を避ける「国保逃れ」の是正に乗り出す方針を明らかにした。実態がない役員が就かないよう、業務や報酬の要件の明確化を検討している。制度の公平性を保ち、不適切な事案を防ぐため、対策を進める。
個人事業主やフリーランスらは本来、国民健康保険料などを支払う必要がある。国保逃れは、保険料負担を軽くするため、一般社団法人の役員などに形式的に就任して社会保険料の支払いに切り替える行為。役員の報酬を低く設定することで、保険料を年間数十万円抑えられるとの指摘がある。
厚労省は、法人から労務の対価として報酬を受け取った場合は社会保険に加入できるとしており、役員の報酬や業務の在り方を明確化する考え。社会保険の適用を判断する日本年金機構に関連通知を出すなどの対応も検討している。
国保逃れを巡っては「脱法的行為」に関与したとして、日本維新の会が1月、元職を含む所属地方議員6人を除名した。