小腸腺がんに既存薬有効か

記者会見する国立がん研究センターの藤井博之医師=2日、東京都中央区

 希少がんの一種「小腸腺がん」に、別のがん治療に使われている既存薬が有効な可能性があると、国立がん研究センターなどが2日発表した。薬は尿管などで生じる尿路上皮がんの治療薬「エンホルツマブベドチン」。同センターなどは初期の抗がん剤治療が効かない小腸腺がん患者を対象に、有効性を確かめる医師主導治験を始めた。

 センターの藤井博之医師(ゲノム解析)は「小腸腺がん治療の新たな選択肢になるかもしれない。薬事承認を目指したい」と語った。

 小腸腺がんは、小腸の内側にある粘膜層で生じる。初期は症状がないため、進行して手術が困難な状態で見つかることも多い。患者が少なく、治療法の開発が進んでいないことが課題だった。

 エンホルツマブベドチンは、尿路上皮がん細胞の表面にあるタンパク質「ネクチン4」と結合し、細胞内に抗がん剤を送り込む。チームは、小腸腺がんの細胞にもネクチン4があることを発見。有効性が期待されると分かった。

 治験は18歳以上の患者27人が対象。週に1回、点滴で投与し、がんが縮小するかどうかを調べる。

最新記事
奈良・東大寺へ「お水送り」
米兵計4人が死亡と米中央軍
衆院定数で与党党首会談へ
ゾコーバ「予防投与」を承認へ
記者への中傷「容認できない」