シャープは10日、中小型液晶パネルを生産する亀山工場(三重県亀山市)の第2工場を巡り、親会社である台湾の鴻海精密工業への売却が不成立になったと公表した。第2工場は、2026年8月をめどに生産を停止する予定で、従業員の希望退職を募ると明らかにした。対象は約1170人。
構造改革費用として、希望退職に伴う退職金など計149億円を見込む。このうち129億円を26年3月期に特別損失として計上する。
沖津雅浩社長はオンライン記者会見で、第2工場の売却交渉について「将来の(液晶パネルの)価格推移などを詰め、鴻海側にメリットが出ないとの判断に至った」と説明した。鴻海による人工知能(AI)向けサーバーの生産は、隣接する建物の活用を検討する。シャープは25年5月に売却方針を発表していた。
稼働を停止する方針の子会社「シャープ米子」(鳥取県米子市)は、7月の閉鎖を目指す。
10日発表した25年4~12月期連結決算は、純損益が675億円の黒字(前年同期は35億円の赤字)に転換。売上高は14・5%減の1兆4176億円だった。