「日本化粧品協会」との共同研究を巡り収賄容疑で逮捕された東大大学院教授の佐藤伸一容疑者は、皮膚科医として指定難病の「全身性強皮症」を専門とし、研究で治療薬が新たに承認された実績を持つ。優秀との評価の一方で、業者への「対応が厳しい」とも指摘されていた。
東大ホームページなどによると東大医学部出身。米国留学などを経て2009年に東大大学院教授となった。
強皮症は、皮膚や内臓が硬くなり進行すると死亡の恐れもある。患者は国内に2万人以上とみられる。共に接待を受けたとされる元特任准教授らとの研究で21年、別の病気に使われる薬が有効と証明。新治療薬として国の承認を受けた。
知人の皮膚科医は「研究熱心で信頼の厚い方」と評価。かつて同じ病院で勤務した別の医師は「金に執着する印象もなかった」と逮捕に驚く一方、業者などへの「当たりが厳しいと聞いたこともある」と明かす。
協会とトラブルになり昨年5月に提訴された。訴状によると、会食の場で「(共同研究を)つぶされたくないなら早く金を持ってこい」と暴言を吐いたことがあったという。