時速194キロが危険運転に当たらないのか―。2021年に大分の県道交差点で起きた事故を巡り、危険運転致死罪を認めた一審判決を破棄し、過失致死罪を適用した22日の福岡高裁判決。亡くなった小柳憲さん=当時(50)=の姉長文恵さん(60)は閉廷後の記者会見で「想像した中で最悪な判決」と怒りをあらわに。「危険運転罪は、故意で悪質な運転を罰するためにつくられたはず。(194キロの運転は)過失なのか」と憤った。
主文が読み上げられた後、ノートをとる手を止め、裁判長の方をじっと見つめていた長さん。事故の発生から来月で5年となる。福岡高裁が22日に言い渡した判決は懲役4年6月。「この期間の家族の苦しみよりも短い判決」と悔しさをにじませ、「これで終わるという選択肢はない」と最高裁を見据えた。
記者会見には、23年に宇都宮市で時速160キロ超の車に追突されて夫を亡くした佐々木多恵子さん(61)も出席。「問題は(危険運転での起訴に慎重な)検察にあると思っていたが、裁判官にあった」と肩を落とした。