機械製造会社「大川原化工機」の冤罪事件を巡り、東京都が支払った損害賠償金の一部を当時の警視庁公安部幹部ら3人に負担させるよう同社側が求めた住民監査請求で、都監査委員は16日、3人に請求するよう警視庁に勧告した。いずれも捜査で重過失、または故意があったと認めた。請求期限は4月15日。警視庁は「真摯に対応してまいります」としている。
3人は捜査を取り仕切った公安部外事1課の管理官の警視、係長の警部と、民事訴訟判決で偽計を用いた取り調べをしたと認定された警部補(いずれも肩書は捜査当時)。
監査結果では、警視庁が生物兵器製造に転用可能とした「噴霧乾燥装置」について、従業員らが温度が上がりにくい箇所があると供述していたにもかかわらず、警視と警部が追加捜査を実施しなかったのは重過失と指摘。警部補は捜査機関側の見立てに沿った供述を得るため偽計的な方法で取り調べるなどし、故意と認定した。
事件を巡る訴訟は、昨年5月の東京高裁判決が一審同様、逮捕・起訴を違法と認定。都と国に計約1億6600万円の賠償を命じ、確定した。