【サンパウロ共同】「空中都市」とも呼ばれるペルー南部の世界遺産マチュピチュ遺跡近くで30日、列車同士の衝突事故が起き、運転士1人が死亡、30人を超える観光客らが負傷した。地元メディアが報じた。在ペルー日本大使館によると、日本人2人がけがをし病院に搬送された。会話ができる状態で、命に別条はない。
現場は単線の区間で、遺跡方面に向かう列車と反対方向から来た列車が正面衝突したとみられる。捜査当局が原因を調べている。地元メディアは保健当局の情報として、負傷した日本人はキクチ・ユノさんとカサハラ・アスカさんだと報じた。
衝突した列車は窓ガラスが割れ、大きく変形したが、横転はしていない。
遺跡は標高約2400メートルの山中に位置し、15~16世紀のインカ帝国時代のもの。ペルーを代表する観光地で、遺跡を訪れる多くの観光客が列車に乗っていたとみられる。
事故を受けペルー政府は「被害に遭った人を支援するため適切な措置を講じる」との声明を発表。ヘリ大統領は現場に近いクスコを訪問し地元当局と対応を協議した。