響くごう音、台湾対岸の街騒然

中国福建省福州市平潭にある観光地「68海里景区」の入り口。開門時間が変更され閉鎖されたままとなっている=30日(共同)

 【平潭共同】「ドーン」「ドーン」。台湾対岸にある中国福建省福州市平潭。30日午前、ごう音が響き渡ると、飛行体が次々と打ち上がり、白い煙とともに台湾方面へ消えていった。「何かが飛んでいるぞ」。街は騒然とした雰囲気に包まれた。

 台湾を包囲する海空域で2日目の軍事演習が始まって約1時間後だった。中国軍が発射したロケット弾とみられる飛行体を埠頭で目撃した湖南省の男性旅行客は「急に爆発音が聞こえて驚いた。台湾問題を初めて肌身で感じた」と話した。

 台湾までは約120キロ。距離を冠した観光地「68海里景区」は、通常の開門が午前8時(日本時間同9時)のところ、この日は正午に変更された。男性警備員は「開門時間は事情があり変更になった。理由は言えない」と観光客に時間変更を伝える対応に追われた。

 平潭では約3年前の台湾周辺軍事演習の際もミサイルとみられる光や爆音が確認された。売店の女性従業員は「軍事演習は何度経験しても怖い。観光地の開門が遅れれば商売がやりにくくなる。台湾と仲良くしてほしい」とこぼした。

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