血液製剤の保管や管理などでトラブルが相次ぐ日本赤十字社は23日、過去の事例を調べた結果、厚生労働省に報告すべきだと定めた基準に該当する不適切事例が985件あったと明らかにした。採血の手順逸脱などが原因で、献血で集めた血液など約3600本が廃棄されていた。健康被害はなく、日赤は「安全な血液製剤の安定供給に万全を期す」としている。
日赤は厚労省の血液事業部会の委員会に報告した。トラブルを受け、日赤は輸血用血液製剤や原料血漿が廃棄、転用された場合や、献血者に健康被害を及ぼす恐れがあったり、供給業務の遅れで医療機関に重大な影響を与えたりするなど、厚労省に報告する8項目の基準を規定していた。