民間被害拡大と非難応酬

20日、カンボジア北西部でタイ軍の戦闘機による空爆を受けた橋を調べる政府職員ら(ゲッティ=共同)

 【プノンペン、バンコク共同】タイとカンボジアの国境地帯での衝突は21日も続いた。カンボジア政府は7~21日に民家やホテル、歴史的寺院など計約100の建物がタイ軍の空爆や砲撃で損傷し、民間被害が拡大していると主張。タイ軍も民間人居住地域がロケット砲攻撃の対象となっていると連日非難している。

 国連は人口密集地や周辺での空爆や攻撃で民間人保護に深刻な懸念が生じているとし、即時の衝突停止を求めている。ターク人権高等弁務官は18日「集落や文化遺跡の周辺が攻撃されているとの報告を懸念している」と表明した。

 カンボジア政府によると、国境地帯の歴史的寺院「タークロバイ(タークワイ)」がタイ軍の攻撃で10日に破壊された。11世紀に建立され、クメール文化の象徴として守られてきた聖地だったとし「悲劇だ」と批判した。タイ軍は寺院をカンボジアが軍事拠点にしていたと主張。20日までに寺院と周辺地域を掌握したと発表した。

 カンボジアではこれまでに子どもを含む民間人計19人が死亡。タイでは兵士ら21人と民間人1人が死亡した。

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