恭仁宮跡、特別史跡指定へ

京都府木津川市の「恭仁宮跡」(同市提供)

 文化審議会は19日、奈良時代に聖武天皇が造営した「恭仁宮跡」(京都府木津川市)を特別史跡に指定するよう文部科学相に答申した。津軽半島中央部にある近代住宅庭園「静川園」(青森県中泊町)を名勝に、ユリ属原種の大規模生育地「甑島片野浦のカノコユリ群落」(鹿児島県薩摩川内市)を天然記念物に指定することも求めた。

 恭仁宮は740年に遷都され、3年3カ月営まれた。仏教による鎮護国家実現に向けた「国分寺建立の詔」や、土地制度の転換点となった「墾田永年私財法」が出された政治舞台となり、平城還都後には山城国分寺が造られた。古代宮都の変遷を伝え、学術的価値が高いと認められた。

 ほかに、8世紀中ごろに創建された古代寺院跡「野中廃寺跡」(高知県南国市)など6件の史跡指定も求めた。

 琉球と中国の朝貢貿易の内容を裏付ける水中遺跡「東奥武沖遺跡」(沖縄県久米島町)を登録記念物にすることも答申。沈没船の積み荷とみられる14~15世紀の中国産陶磁器が多数散布している。水中遺跡が登録記念物となるのは初めて。

最新記事
ウクライナ大統領選の安全検討とプーチン氏
母子4人死亡、無理心中か
NY円、157円台前半
為替相場 19日(日本時間23時)
NY円、157円25~35銭