4歳の双子のジャイアントパンダ、雄シャオシャオと雌レイレイの返還発表後、初の開園日を迎えた上野動物園(東京都台東区)では16日、朝から多くの人が行列を作り、ファンからは「さみしい」と別れを惜しむ声が上がった。都によると、最終観覧日は来年1月25日。
大阪府から家族7人で訪れたという会社員の男性(32)は「和歌山のアドベンチャーワールドのパンダが中国に戻ってしまい、上野もいなくなるのではと心配していた。5歳と3歳の子どもに見せることができて良かった」。5歳の息子は「いっぱい写真が撮れた。パンダは大きかった」と声を弾ませた。
2頭の誕生から成長を見守ってきた鈴木仁飼育展示課長は「健康に育てることが大変だったが喜びや驚きを与えてくれた。感謝の言葉しかない」と話した。
6月にアドベンチャーワールドの4頭が中国に戻り、国内で飼育されているのは上野の双子のみとなった。
台湾有事に関する11月の高市早苗首相の発言で日中関係は悪化。新たなパンダの貸与は不透明な状況にある。