将棋連盟、出産不戦敗規定を削除

規定の見直しを求め、10日に記者会見する福間香奈女流六冠=大阪市北区

 日本将棋連盟は16日、妊娠出産で女流タイトル戦が事実上不戦敗となる規定を削除すると発表。4月に施行した規定について、福間香奈女流六冠(33)やタイトル戦の倉敷藤花戦を主催する岡山県倉敷市から見直しを求め要望書が出されていた。連盟は新たな規定の在り方を巡り検討委員会を設置し議論する。外部も含め幅広く意見を聞く方針だ。

 連盟の清水市代会長(56)はファンや関係者に謝罪した上で「妊娠出産を含むさまざまな局面で、棋士、女流棋士が安心して対局ができる環境を整えることは連盟の責務」などとのコメントした。

 要望書を出した福間女流六冠と弁護団は「前向きにありがたく捉え、将棋界発展のため実りある議論が進められることを希望する」とのコメントを出した。

 削除した規定では出産予定日を基準に産前6週、産後8週の計14週と日程が重なる対局は、対局者を変更するとしていた。連盟は新たに「対局者が妊娠している場合、その他健康上の特別な事情を有する場合には、対局日の変更等を含め番勝負の実施方法について検討し、可能な限りの調整を行う」とした。

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