「総選挙の正当性疑念」と前首相

ドイツ・ミュンヘンの国際会議に出席したハシナ首相(当時)=2024年2月(ロイター=共同)

 【ニューデリー共同】昨年の学生デモで退陣に追い込まれ、インドに逃亡したバングラデシュのハシナ前首相(78)が13日までに共同通信の書面インタビューに応じた。同国では来年2月に総選挙が実施される予定。ハシナ氏の与党だったアワミ連盟(AL)の政治活動が禁じられており「撤回されなければ総選挙の正当性が失われる」と疑念を示した。

 ハシナ氏は暫定政権トップのユヌス首席顧問が「民主主義を弱体化させ、国の政治情勢に修復不可能な損害を与える」と非難し、対立姿勢を鮮明に。世論調査ではハシナ政権崩壊後もALは一定の支持率を保っており、AL党員の立候補禁止などで政治的分断が進む恐れがある。

 ハシナ氏は昨年8月に首相を辞任し隣国インドに脱出。約15年続いた政権が崩壊した。

 バングラデシュの特別法廷は先月、デモ弾圧で多数を死傷させたとして「人道に対する罪」で死刑判決を言い渡した。ハシナ氏は「民間人への発砲を治安部隊に命じたことは断じてない」と否定し「判決を断固拒否する」と主張した。

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