南京で「大虐殺」追悼式典

「南京大虐殺記念館」で開催された国家追悼式典の参列者=13日、中国江蘇省南京市(共同)

 【南京共同】中国共産党・政府は13日、日中戦争中に起きた「南京大虐殺」の犠牲者を悼む国家追悼式典を江蘇省南京で開催した。石泰峰・共産党中央組織部長が「軍国主義復活のたくらみと戦後の国際秩序への挑戦は必ず失敗する」と演説し、日本をけん制した。中国は高市政権の安全保障政策見直しや防衛力強化を警戒している。

 高市早苗首相の国会答弁を巡り日中関係が緊張する中、中国は「侵略の歴史への反省」を日本に繰り返し要求。「台湾の中国復帰」を戦後秩序の重要な要素だと主張しており、石氏は「世界と共に歴史の正しい側に立ち、第2次大戦勝利の成果と戦後秩序を断固守らなければならない」と訴えた。

 旧日本軍の南京占領からこの日で88年。防空サイレンが鳴る中、学生や軍・警察関係者らが黙とうした。

 式典では習近平国家主席ら最高指導部メンバーの名前は呼ばれなかった。3年連続で出席を見送ったとみられる。南京占領から80年の節目に当たる2017年に習氏が出席し、占領85年の節目の22年に蔡奇・党政治局常務委員が出席した。

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