イラン、ノーベル賞活動家を拘束

ナルゲス・モハンマディさん(AP=共同)

 【テヘラン共同】2023年にノーベル平和賞を受賞したイランの人権活動家ナルゲス・モハンマディさんの財団は12日、モハンマディさんが地元当局に拘束されたと発表した。家族によると、モハンマディさんは同日、最近死亡した人権派弁護士の追悼式典でスピーチしており、内容が問題視された可能性があるという。

 ノーベル賞委員会は12日、モハンマディさんが「残忍な」手法で逮捕されたと非難。イラン当局に即時釈放を求めた。

 財団などによると、モハンマディさんは北東部マシャドで追悼式典に出席。他の人権活動家らと共に地元警察などに拘束された。人権派弁護士の死は不審な点があり、当局の関与を疑う声が上がっていた。

 イラン司法府の公式メディア、ミザン通信は12日、追悼式典で違法行為があり、複数が逮捕されたと報じた。警察関係者が負傷したとも伝えた。モハンマディさんの拘束には触れなかった。

 モハンマディさんは厳格なイスラム体制下で女性の人権拡大を訴えている。反国家的なプロパガンダを広めた罪で収監されたまま平和賞を受賞し、昨年12月に健康問題を理由に一時釈放されていた。

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