北海道の鈴木直道知事は10日、北海道電力泊原発3号機(泊村)の再稼働に同意すると表明した。道議会予算特別委員会の質疑で答弁した。北海道電と安全協定を結ぶ周辺4町村の首長は既に同意の意向を表明。同社が目指す2027年早期の再稼働へ大きく前進する。電力の安定供給や電気料金値下げへの期待が高い一方、住民の間には安全面への懸念が根強く、北海道電や道の今後の対応が問われそうだ。
知事は11月の道議会で再稼働を容認する姿勢を示し、現地での安全対策確認や、周辺4町村(泊村、共和町、岩内町、神恵内村)への聞き取り、議会中の質疑を最終判断の材料とする考えを説明。9日までに3号機の視察などを完了していた。
3号機は全国で最も新しい原発で09年に運転を開始。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の後の12年から停止していたが、今年7月に原子力規制委員会の再稼働審査に合格した。北海道電は再稼働の前提となる海抜19メートルの防潮堤の建設を進めている。