被告「大きなことになるとは」

山上徹也被告

 安倍晋三元首相銃撃事件の裁判員裁判第14回公判が4日、奈良地裁で開かれた。証人尋問が行われ、殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)が、起訴前の精神鑑定で「ここまでことが大きくなると思っていなかった」と述べていたことが明らかにされた。

 検察側証人として出廷した大阪赤十字病院の和田央医師が証言した。和田氏は尋問で、精神障害は認められなかったとする鑑定結果を説明。本人が置かれた状況や性格、生活歴を踏まえ、動機は十分了解できるとした。被告には二つの転換点があったとの分析も示され、和田氏は母親による献金が発覚したことと兄の自殺を挙げた。

 同日の公判では被告人質問も行われる。安倍氏の妻昭恵さんは出席しなかった。

 弁護側によると、被告の母親は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に1億円を献金し、家庭が困窮。教団への復讐心を強めたが幹部を襲撃できず、教団に親和的な政治家を狙ったとしている。

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