米穀安定供給確保支援機構は4日、向こう3カ月のコメ価格の見通しに関する11月の指数が前月より7ポイント低い32となったと発表した。2カ月連続で節目の50を下回り、値下がりするとの予想が強まった。2021年9月に27を記録して以降では最も低かった。新米の収穫量が増えて需給が緩和し、コメが余って価格が下がると見込む取引事業者が増えた。
指数は、価格が「安くなる」や「やや安くなる」の回答が多いと50を下回る。向こう3カ月のコメの需給動向に関する見方を尋ねた調査では「緩む」との回答が多かった。指数は前月より4ポイント低い31で、3カ月連続で50を下回った。
価格水準と需給を判断する際に考慮した要因は「国内の在庫水準」が41%と最も多く、「米穀の調達状況」が36%で続いた。米価高騰で新米の売れ行きが落ちているとの見方も広がっており「消費者の動向」も13%に上った。
小売店のコメ5キロの平均価格は4千円台前半で推移し、高止まりは収束していない。昨年コメ不足になった影響で集荷業者が新米を競って調達しているためだ。