農林水産省が28日発表した2025年の「農林業センサス」(速報値)によると、自営農業を主な仕事とする「基幹的農業従事者」は102万1千人で、20年の前回調査と比べ25・1%、34万2千人減った。減少率は比較可能な1985年以降で過去最大。資材高騰や猛暑の影響で高齢者を中心に離農や廃業が加速したことが要因だとしている。
基幹的農業従事者の平均年齢は0・2歳下がり、67・6歳だった。平均年齢が下がるのは比較可能な95年以降で初めて。従事者数の減少は全ての年代で進むが、高齢者の離農が比較的多く、65歳以上の構成割合は0・1ポイント減り、69・5%となった。
法人を含む「農業経営体」の数は23・0%減の82万8千となり、百万の大台を割った。減少率は経営体の単位で統計を取り始めた2005年以降で最大だった。個人を除く団体経営体数は2・9%増の3万9千だった。
離農が進んだ半面、農地の集約は進んだ。1経営体当たりの耕地面積は0・6ヘクタール増の3・7ヘクタールだった。