ワシントン条約の締約国が27日の委員会でウナギの国際取引規制案を否決し、日本国内の流通や価格への影響が避けられる見通しとなった。専門店や生産地からは「安心して商売ができる」と安堵の声が上がった。
「可決されたら商売がまともにできないのではないかと心配していた。今日は寝られそう」。東京都目黒区の「八ツ目や にしむら目黒店」の店主松本清さん(64)は顔をほころばせた。
養殖ウナギの生産量が全国トップの鹿児島県。同県志布志市で養鰻事業を営む水産会社の取締役加藤尚武さん(55)は「ひと安心だ。関係省庁や生産者、流通業者などが問題意識を持ち、オールジャパンで取り組んだことで、日本の主張が認められた」と力説した。