歌麿の肉筆「深川の雪」11億円

葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(江戸時代)(サザビーズ提供・共同)

 江戸時代の浮世絵師・喜多川歌麿の肉筆画の大作「深川の雪」が香港でオークションにかけられ、約5527万香港ドル(約11億円、手数料込み)で、日本の個人コレクターに落札されたことが25日、主催した競売大手サザビーズへの取材で分かった。歌麿作品の落札額としては過去最高額だという。

 神奈川県箱根町の岡田美術館が収蔵してきた作品で、縦約2メートル、横約3・4メートル。東京・深川の料亭で遊女ら27人が中庭の雪を眺めたり、火鉢にあたったりする様子が描かれている。米国の美術館所蔵の「品川の月」「吉原の花」と共に「雪月花」3部作として知られてきた。

 22日開催されたオークションには、同作を含め、岡田美術館の収蔵品が計125点出品。うち葛飾北斎の浮世絵版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が約2172万香港ドル(約4億円、手数料込み)で落札された。同社によると、北斎の版画としては過去最高額で、こちらも日本のコレクターが購入したという。

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