囲碁の第73期王座戦5番勝負の第4局は21日、神戸市で打たれ、挑戦者の一力遼四冠(28)=棋聖・名人・天元・本因坊=が159手で井山裕太王座(36)=碁聖との二冠=に黒番中押し勝ちし、対戦成績3勝1敗で王座を奪取、自身初の五冠となった。井山前王座は、碁聖の一冠に後退した。
一力新王座は初の王座獲得。日本棋院によると、五冠同時保持は張栩九段(45)、井山前王座に次いで史上3人目。また、井山前王座の一冠は2011年11月以来で14年ぶりとなる。
一力新王座は今シリーズ、第1局で先勝。第2局は落としたが、そこから2連勝でタイトルをつかんだ。本局は難解な中盤戦で優勢を築き、押し切った。