【独自】G20首脳宣言初の見送りも

G20財務相・中央銀行総裁会議の会場に立てられた米国旗=7月、南アフリカ東部ダーバン郊外(共同)

 日米欧の先進国に新興国を加えた20カ国・地域(G20)が22、23日に南アフリカのヨハネスブルクで開く首脳会議(サミット)で、全ての参加国・地域の合意を必要とする首脳宣言の採択が困難な情勢になっていることが18日、関係者への取材で分かった。宣言を見送れば、G20サミットで初となる。G20の議論に大きな影響力を持つ米国のトランプ政権が参加を拒否しているためだ。

 首脳宣言を採択できない場合、議長国の南アは、議長の裁量で議論の概要をまとめた総括文書の公表を目指すとみられるが、経済・金融面での国際協調を確認する貴重な場であるG20サミットの存在意義が揺らぐ。

 G20サミットは2008年の世界的な金融危機「リーマン・ショック」を契機に始まった。第1次トランプ政権の期間を含め、24年にブラジルで開かれた前回まで毎回、首脳宣言を採択してきた。今回は第2次トランプ政権発足後で初の会議になるが、トランプ大統領は南アでの人権侵害を一方的に主張し「米政府関係者は出席しない」と交流サイト(SNS)で表明した。

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