こども家庭庁が、保育現場で短時間・単発で働く保育士の実態調査に初めて乗り出したことが15日、分かった。「スポットワーク(スキマバイト)」と呼ばれる雇用形態で、人手不足に悩む施設側と柔軟な勤務を求める働き手のニーズに合致して活用が拡大している。一方、質の低下を懸念する声が保護者から出ており、全国の保育施設や自治体を対象に活用状況を把握する。雇う際の課題やトラブルの有無なども調べる。
調査結果を基に学識者らが議論して報告書を取りまとめ、こども家庭庁が対応を検討する。
スポットで働く保育士は、子どもと継続的に関わることができないため、子どもや保護者と信頼関係を築くのが難しいとの指摘がある。応募時に面接や履歴書の提出を求めないケースもあり、採用時のチェック強化を求める声も上がっている。
こども家庭庁によると、保育士資格の登録者は約185万人(2023年)だが、うち約115万人は認可保育園などで働いていない潜在保育士とされる。