政府の地震調査委員会は13日、定例会合を開き、9日に岩手、宮城両県で震度4を観測した地震などについて議論した。平田直委員長(東京大名誉教授)は会合後の記者会見で、同規模以上の地震が続けて発生しやすい「続発領域」だと指摘し「過去の例からすると、ひと月くらいの単位で続く可能性がある」と警戒を呼びかけた。
調査委によると、三陸沖では4日ごろから地震が相次ぎ、9日午後5時3分ごろにマグニチュード(M)6・9が発生。その直後と10日に、M6以上を計3回観測した。この領域では、1989年や92年にも大きな地震が連続して起きている。
調査委では、今年10月に国内で発生した地震についても議論。気象庁によると、北海道の根室半島南東沖を震源とする最大震度5弱の地震など、震度4以上を観測したのは5回だった。
鹿児島県のトカラ列島近海では、規模が大きな地震の回数は減ってきているが、10月に震度1以上の地震が37回発生しており、活動が続いている。この地域での過去の地震に比べ、活動が長期化しているとした。