日鉄、買収関連損失で赤字

日本製鉄(上)とUSスチールのロゴ(共同)

 鉄鋼大手3社の2025年9月中間期連結決算が10日出そろった。純損益は、日本製鉄が米鉄鋼大手USスチールの買収に関連した損失計上で赤字に転落した。中国企業の過剰生産に伴う市況低迷もあってJFEホールディングスは減益。神戸製鋼所は増益を確保した。

 日鉄の純損益は1133億円の赤字(前年同期は2433億円の黒字)。USスチールは7月から連結対象となったが、米国の市況悪化などを加味し、26年3月期の利益貢献をゼロとした。

 JFEの純利益は前年同期比37・2%減の266億円。神戸製鋼は11・0%増の628億円だった。

 中国からの安値輸出が続いており、日鉄の森高弘副会長は「事業環境は一段と厳しさが増している」との認識を示した。

 トランプ米政権は鉄鋼とアルミニウムに50%の追加関税を課し、対日自動車関税は9月から15%になった。日鉄と神戸製鋼は販売動向を踏まえると、26年3月期の関税のマイナス影響が従来予想より小さくなるという。JFEも100万トン程度の粗鋼減産を見込んでいたが50万トン程度に見直した。

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