クマ被害、SNSで偽動画が拡散

クマ被害の偽動画の例

 クマによる人的被害が相次ぐ中、偽動画が交流サイト(SNS)で拡散している。生成人工知能(AI)を用いて作成したものが出回っており、専門家は「不自然な場面があるため注意すれば分かるが、スマートフォンの画面に次々と短い偽動画が流れてくると、作られたものと気付かず信じる人も多い」と指摘する。

 ずらりと並んだメガソーラーのパネルをクマが破壊する。動画には、米オープンAIが開発した生成AI「Sora(ソラ)」を使ったことを示す透かしが表示されていた。

 「TikTok(ティックトック)」やユーチューブには生成AIを用いたとみられる偽動画が数多く投稿されている。

 クマが犬をくわえて逃走する動画には、AIによるものと指摘するコメントがある一方で「何で撮影できた」「無事だったかな」と、実際の映像だと信じたような声も相次いでいた。

 インターネットで流れる情報を検証するNPO、日本ファクトチェックセンターの古田大輔編集長は「今はAIで簡単に作れる。事実として受け取ってしまう恐れがあることを気を付けなければ」と話している。

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