9日午前10時ごろ、札幌市中央区の円山動物園の敷地内で、ヒグマの足跡が複数見つかった。北海道警などによると、見つかったのは動物園を囲む高さ2メートル以上のフェンスの内側で、園はヒグマがフェンスを乗り越えて侵入したとみている。ヒグマは見つかっておらず、動物園は正午に臨時閉園した。
西署や動物園によると、研修を受けていたボランティアが、ゾウ舎裏手の円山川沿いを歩くようにして雪の上に幅約10センチの足跡が複数残っているのを見つけた。近くにある猛禽類の施設の金網には40~50センチの穴が開いており、穴の周囲にはヒグマのものとみられる体毛が付着していた。
市や園は閉園後に現場を調査。園の担当者によると、園内に侵入したヒグマは一頭で、既に外に出たとみられるという。
市は動物園脇に通じる遊歩道を閉鎖し、ヒグマの動向を探るため、園内に監視カメラを設置した。10日には現場周辺に電気柵を設置する予定。