【ブリュッセル共同】石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟の産油国を加えた「OPECプラス」の有志8カ国は2日、オンラインで会合を開き、12月の生産量を増やす一方、来年1~3月は増産を停止することで合意した。需要が減少し、原油相場が低下し過ぎる可能性を考慮した。
トランプ米政権が10月に発表したロシア石油大手への制裁がどの程度相場に影響を与えていくのかを見極める狙いもあるとみられる。
12月の増産幅は日量13万7千バレルで、3カ月連続で同水準となる。産油国は声明で「世界経済の見通しは安定し、市場基盤は健全だ」との認識を示した。市場の状況によっては増産を撤回する可能性もあると説明した。次回会合は今月30日に開く。
OPECプラスは今春まで、世界需要の5%強に当たる日量580万バレル超を減産し相場を支えてきた。トランプ大統領の値下げ要請などを受けて4月に供給拡大を開始。サウジアラビアやロシアなどの有志国は、当初の計画から前倒しして9月までに220万バレル分の減産を解消した。