長野県内で2023年、歩行者の男性=当時(85)=を車ではねた後、山中に運んで放置し、死亡させたとして、殺人などの罪に問われた無職佐藤英伸被告(34)の裁判員裁判の判決で、長野地裁(坂田正史裁判長)は30日、懲役12年(求刑懲役15年)を言い渡した。
弁護側は最終弁論で、死体遺棄罪が成立するとし「長期の懲役刑を科すことは相当でない」と訴えていた。
起訴状によると、23年12月10日午前、同県佐久市の道路を歩行中の中沢秋雄さんを車ではね、意識のない中沢さんを被告の自宅駐車場で別の車に乗せ替えて同県長和町の山中に放置し、同11日に多発性外傷と低体温症で死亡させたとしている。