北海道は29日、原子力規制委員会の審査に合格した北海道電力泊原発3号機(泊村)の重大事故を想定した防災訓練を原発周辺で実施した。運転手不足を踏まえ、自衛隊員が運転するバスで住民が避難し、孤立集落にドローンで物資を届ける訓練が今回初めて行われた。鈴木直道知事は「これまでになかったリスクも考えていかなければ」と語った。
北海道南西沖で地震が起き、3号機が冷却機能を失った事態を想定し、23市町村と約320機関が参加。積丹町では住民10人が自衛隊員運転のバスで町外に避難した。参加した70代女性は「バスの便も減っている中、発生後すぐに十分な移動手段を確保するのは難しいのでは」と不安を口にした。