北海道大大学院医学研究院の元助教の女性が産休・育休明けに降格を事実上強要され、後に雇い止めにあったほか、同じ研究室の上司の男性教授からハラスメントを受けたとして、北大と男性教授に計約1150万円の損害賠償を求めて札幌地裁に提訴したことが29日、関係者への取材で分かった。
訴状などによると、女性は2020年4月、北大の助教として5年間の任期で採用され、22年に産休と育休を計5カ月取った。復帰後、上司の男性教授は出産・育児を理由に、1年更新の職種への切り替えを要求。女性は3年雇用するとの覚書を教授と交わした上で、1年更新の博士研究員になったが、実際は1年で雇い止めになった。