安倍氏銃撃、被告の母親出廷へ

奈良地裁に入る、山上徹也被告を乗せたとみられる車両=21日午前

 2022年7月に発生した安倍晋三元首相銃撃事件で殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判が今月28日から始まるのを前に、裁判官と検察側、弁護側が争点や証拠を絞り込む第9回公判前整理手続きが21日、奈良地裁で開かれた。手続きは今回が最後で、関係者によると、被告も出席した。

 被告の母親は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に多額の献金をして破産し、被告は教団への恨みから安倍氏を狙ったと供述したとされる。公判は教団の影響や成育環境など、情状面が争点の一つになる見通し。母親が証人として出廷する。

 地裁は既に、初公判を28日に開き、来年1月21日に判決を言い渡す審理日程を公表。

 関係者によると、弁護側はこれまで、母親や妹、宗教学者の証人尋問を請求。検察側は審理で教義に踏み込むのは不適切などと反対し、量刑は行為の悪質さが重視されるべきだとした上で、当時現場にいた警察関係者や議員、銃器の専門家の尋問を求めた。

 弁護団は21日の手続き後、弁護側、検察側双方が請求した証人尋問が全て認められたことを明らかにした。

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