「レモン彗星」が21日、約1300年ぶりに地球に最接近する。国立天文台によると、今後、太陽に近づくにつれて明るさが増し、11月2日ごろまで観察の好機が続く。肉眼では見にくいが、日の入りから1時間ほど後、西の空の低い位置に向けてカメラを固定し、適切に設定すれば、緑がかった彗星が尾を引く姿を撮影できそうだ。
10月19日午後5時半から7時ごろ、快晴となった北海道十勝地方の浦幌町で北西の空にレンズを向けると、北斗七星の近くに彗星がはっきり確認できた。
彗星は1月に米アリゾナ州のレモン山天文台で発見されたことにちなんで命名された。細長い楕円軌道で太陽を回っており、前回の接近は約1300年前と推定される。次回は約1100年後。
特に10月23日から11月2日までは日の入り1時間後の高度が比較的高く、観察しやすい。
国際宇宙ステーションに滞在中の油井亀美也飛行士も撮影に挑戦。20日未明、X(旧ツイッター)に「星の動きに合わせてカメラを動かすのが難しかった」とコメントを添え、白っぽい尾を引く彗星の写真を投稿した。