埼玉県鶴ケ島市の老人ホーム「若葉ナーシングホーム」で入所者の女性2人が死亡した事件で、うち1人に対する殺人容疑で県警に逮捕された元職員木村斗哉容疑者(22)が「暗証番号で電子ロックを解除し、施設に侵入した」と供述していることが16日、県警への取材で分かった。容疑者は昨年7月まで施設で働いており、当時と4桁の暗証番号は変わっていなかったという。番号を把握していたとみられる。
施設の防犯カメラに、容疑者が刃物を手に持ち、建物内をうろつく姿が写っていたことも捜査関係者への取材で判明した。容疑者は事前にナイフを購入したとも供述しており、県警は計画性があったとみている。
事件後、上着を着替えたとみられることも県警への取材で分かった。供述に基づき、鶴ケ島市内の路上で見つかったバッグの中には、事件時に着用していたとみられる上着やマスクの他、刃物のようなものが入っていた。
県警は16日、施設で現場検証し、容疑者を送検した。