【ニューヨーク、ワシントン共同】トランプ米大統領は15日、CIAにベネズエラ国内での工作活動を許可したと明らかにした。ホワイトハウスで記者団に述べた。対立するベネズエラの反米マドゥロ政権に対する圧力強化の一環。両国の緊張がさらに激化する可能性がある。
トランプ氏はCIAに工作活動を認めた理由として、ベネズエラから犯罪者らが米国に入国し、大量の麻薬が流入していると主張した。麻薬密輸を巡り「陸路でも阻止する」と強調した。トランプ氏はマドゥロ政権が麻薬の密輸に関与していると主張している。
ニューヨーク・タイムズ電子版は15日、トランプ氏が許可したことで、CIAはマドゥロ政権を標的にした秘密工作などを実施することが可能となるが、具体的な作戦を計画しているかどうかは不明だと報道。退陣しないマドゥロ氏にいらだちを募らせ、今月に入ってベネズエラとの外交交渉の中止を命じたという。
米軍は9月以降、ベネズエラ沖で違法薬物を運んでいたとする船への攻撃と乗組員の殺害を繰り返している。