2人死傷、危険運転罪で懲役5年

札幌地裁

 札幌市で2023年、車を時速110キロ超で運転して電柱に衝突し、同乗していた知人女性2人を死傷させたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われた同市東区、アルバイト伊藤篤被告(22)の裁判員裁判で、札幌地裁は14日、懲役5年(求刑懲役6年6月)の判決を言い渡した。

 判決理由で渡辺史朗裁判長は、被害女性から前の車を追いかけようと言われ、楽しませたいと考えたと指摘し「女性らの言動が危険運転を心理的に後押ししたことは否定できないが、動機に酌むべき点はない」と非難。

 弁護側は執行猶予付き判決を求めたが「同種事案の中で、極めて軽い部類には位置付けられない」として退けた。

 渡辺裁判長は判決後、被告に対し、遺族らのつらい気持ちに応えられるよう「誠意を持って対応してほしい」と語りかけた。

 判決などによると、23年8月27日、札幌市西区の道路を時速116~119キロで走行し、カーブを曲がり切れず電柱に衝突して助手席の専門学校生=当時(20)=を脳挫滅で死亡させ、後部座席の女性にも重傷を負わせた。

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