【独自】政府、AI国内開発を推進

スーパーコンピューター「富岳」=2021年3月、神戸市の理化学研究所計算科学研究センター

 政府は、人工知能(AI)政策の指針となる「AI基本計画」に国内開発推進を明記する方針を固めた。「国力を左右するAIを海外に過度に依存できない」と指摘し、国家戦略構築が不可欠と位置付ける。開発力強化に向け、国内外のトップ人材確保、次世代スーパーコンピューターの整備、高性能半導体の研究開発を盛り込む。月内にも関係省庁会議を開き、計画骨子を提示する。複数の政府関係者が12日、明らかにした。

 米中両国がハイテク覇権を争い、国際的な開発競争が激化する中、AI技術が経済や安全保障面の国力に直結するとして「反転攻勢」(石破茂首相)を狙う。

 基本計画骨子案では、AI開発の人材を引き寄せるため、エンジニアや研究者の待遇や生活環境の改善を掲げる。先進的な知見を取り入れるため、大学・研究機関や国内外の民間事業者との連携も進める。

 AI開発には膨大な計算処理が必要となるため、理化学研究所のスパコン「富岳」の後継機となる「富岳NEXT」の開発を推し進めるとした。

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