万博、黒字最大280億円

多くの来場者で混雑する大阪・関西万博の会場=3日午後、大阪市此花区の夢洲

 日本国際博覧会協会(万博協会)は7日、大阪・関西万博の運営費収支が230億~280億円の黒字になる見込みだと発表した。収入の大半を賄う入場券販売に加えて、グッズをはじめとした物販、飲食の好調な売り上げが押し上げ要因となった。関係者は会場シンボルの大屋根リングを一部保存した後の維持管理に充てたい考え。

 閉幕前最後となる理事会があり、財務状況が報告された。「必達目標」(石毛博行事務総長)と位置付けた成功の条件を一つクリアした形だ。

 入場券の販売枚数は3日までの精査で約2207万枚に上り、黒字化の目安とされる約1800万枚を大きく超えた。販売は9月末で終了、当初目標とした2300万枚には届かない見通し。公式ライセンス商品の売り上げは、8月末時点で約800億円に上った。

 会場アクセス手段の一つ「パーク・アンド・ライド」は利用伸び悩みで50億円赤字を見込む。黒字幅は他の経費削減効果によって変動するとした。十倉雅和会長は理事会後に記者会見で黒字分を「万博のレガシーを伝えるために使いたい」と述べた。

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