岡山の油彩画「私の絵だ」と証言

山田養蜂場が「モンパルナスのキキ」として所蔵してきた贋作の可能性がある油彩画=2日、岡山県鏡野町

 岡山県の企業が所蔵するポーランドの画家モイズ・キスリングの油彩画「モンパルナスのキキ」に浮上した贋作の疑いについて、ドイツの贋作家ウォルフガング・ベルトラッキ氏が6日までに共同通信の取材に「100%私が描いた」と証言した。キスリングについては他に複数枚制作し、見つかっていない作品もあると述べた。

 絵は岡山県鏡野町の「山田養蜂場」が2013年に東京都の美術館から購入。今年4月、広島県の展示会を機に疑いが指摘された。ベルトラッキ氏は「この絵を誇りに思っている」と話し、キスリングが描いた「キキ」の中で最高の作品だと主張した。「一流の専門家も見破れなかった」として同社関係者らに落ち度はないと強調した。

 ベルトラッキ氏によると、制作時期は1992~93年ごろ。ベルギーの義兄に売り、5万マルク(現在のレートで約440万円)を受け取った。絵がその後、誰の手に渡ったかは「興味がない。私には過去のことだ」と話した。

 ベルトラッキ氏の贋作は昨年、徳島や高知の美術館で相次ぎ見つかった。(ジュネーブ、ベルリン共同)

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